第62回WIPO加盟国総会が開会しました
2021/10/07
10月4日から、第62回WIPO加盟国総会がジュネーブ本部とオンラインのハイブリッド形式で開催されています。日本からは、代表として特許庁の森長官が一般演説を行いました。
開会に際し、タン事務局長は、グローバル・イノベーション・インデックス2021を引用し、パンデミックによる経済的ショックにもかかわらず、出願件数、研究開発費、ベンチャーキャピタル活動などの知的財産に関連する様々な指標が素晴らしい回復力を示したことに触れ、WIPOの活動は、経済成長の主要な原動力として人間のイノベーションと創造力の重要性が増しているこの傾向を反映して進化しなければならないと述べました。
開会挨拶に加え、タン事務局長は、過去1年間のWIPOの活動を紹介する広範な事務局長報告書を発表しました。
総会初日には、特許庁の森長官が日本代表としてビデオ映像による一般演説を行いました。森長官は初めに、WIPOの中長期戦略が特許庁の新たなミッション・ビジョン・バリュー(MVV)と価値観を共有していると指摘して、これを支持するとともに、WIPOによるユーザーの利便性向上や中小企業やベンチャー企業の支援拡充を通した知財エコシステムの拡大に期待を述べました。また、SDGsの達成に貢献するWIPO GREENの取組への期待を示しました。さらに、日本が30年以上に渡り拠出している任意拠出金やWIPO日本事務所との協力関係に触れ、引き続きWIPOを支援していく旨を表明しました。
本総会には、一般社団法人 日本知的財産協会 (JIPA) もオブザーバーとして参加し、別宮理事長が一般演説を行いました。
今次総会は10月8日まで行われ、2022/23年度計画予算案のほか、各種報告、各委員会の活動など幅広い項目について議論が行われます。
参考
2021年WIPO加盟国総会が開会しました(特許庁ホームページ)