WIPOプレスリリース『記録的な2011年の国際商標出願』
2012/03/15
(日本語抄訳)
WIPOの管理する国際商標登録制度であるマドリッドシステムの2011年の出願件数は、2010年度から6.5%伸びて42,270件となり、過去最高を記録しました。そ のうちEU圏内の国からの出願が過半数(57.4%)を占めました。最も指定された(保護を求められた)国は引き続き中国でした。
WIPO事務局長のフランシス・ガリは次のように述べました。「マドリッドシステムは、輸出戦略の拡大に伴い外国でのブランド保護を行う企業を支援し、料金に見合うすばらしい効果を与えています。2 010年に見られた国際出願の回復に続き、2011年も出願件数が伸びており、マドリッドシステムの一層の利用増加を強固にしています。」
出願件数の上位10カ国中、最も高い伸び率を記録したのはロシア(+35.6%)、続いてEU(+24.5%)、アメリカ(+15.5%)、中国(+11.5%)です。日 本からの出願は微減(-2.5%)です。2011年に最も指定された(保護を求められた)国・地域は2010年と同様に、中国(18,724件)、EU、アメリカ、ロシア、スイス、日本、オーストラリア、韓国、ト ルコ、ウクライナの順です。
意匠出願 – 2011年のヘーグシステム
2011年には、国際意匠の活動もまた成長し、59カ国が加盟する産業意匠の国際登録に関するヘーグ協定の下で2010年から5.7%増加の2,521件の出願を受け付けました。
2011年の国際意匠出願の5.7%の増加に加えて、国際登録は、2010年に比較して6.6%増加の2,363件(12,033意匠)に達しました。出願数の最大の増加を見せたのは、ドイツ(+47%)、 スイス (+18%)、ノルウェー (+112%)、クロアチア (+1087%)、リヒテンシュタイン (+50%)そしてデンマークでした(+216%)。
主要なユーザーの中で、ドイツの出願人が全体の28.2%を占める3,395意匠で第一位でした。これにスイス(2,787 意匠、シェア 23.2%)、アメリカ(1,287意匠、シェア10.7%)、フ ランス(912意匠、シェア7.6%)オランダ(656意匠、シェア5.5%)そしてイタリア(634意匠、シェア5.3%)が続きます。トルコ、オーストリア、ベルギー、スペインが上位10カ国に入り 、そ れそれ150意匠以上の出願がありました。
保護が求められた意匠の数で、EUが最も多く指定された締約国でした。EUへの指定は、8,440意匠(全体の意匠の76.2%)でした。これにスイス(7,593意匠、68.5%)、ト
ルコ(4,631意匠、41.8%)、そしてウクライナ(2,550意匠、23%)と続きます。