WIPO事務局長、発展途上国のクリエーターへの支援を呼びかけWIPO総会を開会
2013/12/13
ジュネーブ、2013年 9月 23日
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開会式 動画
世界知的所有権機関(WIPO)フランシス・ガリ事務局長は、開発途上国のクリエーターと世界規模のオンライン市場の間に、より良い提携が生まれることを提唱し、 WIPO加盟国総会の開会の挨拶としました。
ガリ氏は「今、インターネットというグローバルな舞台において、実演家とその他の製作者は、より簡単に境界を超えて観客に手を差し伸べることができます」と、WIPOの2014年-2 015年度の二年間における活動計画、予算、その他の議題を協議するべく2013年9月23日から10月3日の期間に召集された186のWIPO加盟国の代表に述べました。
(写真:WIPO/E.Berrod)
「これらの展開は、開発途上国と後発開発途上国がグローバルなデジタル市場に参加をするための前例のない良い機会です。開発途上国においては、こ れまで内容的には豊富でもその配給がうまくいかないという事情がありました。世界的に優秀なクリエーターや実演家の人々が存在する場所でありながら、そ れらのクリエーターや実演家の仕事や活動がグローバル市場で注目される機会は制限されていました。」とガリ氏は述べました。
ガリ氏はこれらのクリエーターと世界の消費者を結ぶための二つのプロジェクトについて概説しました。それらのプロジェクトは共同管理機関のための新しい任意の品質保証基準を開発し、同 時にその情報管理のためのITシステムを強化することを目的とします。
「これらのプロジェクトは、創造的な仕事を活力のある真にグローバルな市場へ提供するという刺激的な展望を提示し、ま た開発途上国がその市場で自らの文化的かつ創造的な資産を商業的資産に転換できるように支援するものです。」とガリ氏は述べました。
事務局長は各代表団にWIPOの財政状態が“非常に堅実”であり、健全な黒字状態であることを報告しました。また、これからの数年間に機関が優先するべき作業として二つの領域を強調しました。第一は、よ り簡単で便利な利用手続きを提供するために提案されている意匠の保護のための意匠法条約。第二に、「伝統的知識、伝統的文化表現、そ して遺伝資源に関する知的財産の効果的な保護を確保するという共通の目的のための道筋をつける事、、、この作業を成功裏に完了することは最も大切なことです。」
ガリ氏はWIPOと加盟諸国にとっての昨年におけるハイライトは盲目、視覚障害者及びその他読字障害者のための発行された著作物へのアクセスを促進するためのマラケシュ条約の成立であったと述べました。同 条約は視覚障害者等に適切な形式で作成された文献の国境を越えた製作や移動が容易となるように考案されました。
総会は、国際連合及びその他の在ジュネーブ国際機関のフィンランド常駐代表でもあるパイヴィ・カイラモ氏(Ms.Päivi Kairamo)を議長に選任しました。
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