WIPOはePCTの新しい多言語インターフェースを公開しました。これにより、新たに追加された9言語で国際特許出願・管理システムの利用が可能となりました。
2015/04/23
ジュネーブ、2015年4月16日
PR/2015/775
本日、WIPOは ePCTの多言語インターフェースを公開しました。これにより、 オンラインでの国際特許出願・管 理の利用を可能とするグローバル・ゲートウェイが大きく拡張されました。
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これまで、ePCTのインターフェース言語は英語のみでしたが、この度、他の9つの国際公開言語(アラビア語、中国語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語とスペイン語)で も利用可能となりました。これにより、英語圏以外の国でのePCTシステムの利用が著しく増加することが期待されます。
WIPOのフランシス・ガリ事務局長は「多言語インタフェースの導入は、国・地 域の特許制度への架け橋として重要な役割を果たしているePCTの進化の過程における重要な出来事である。」と述べました。また、ガリ事務局長は「 新しいインタフェース言語の導入は世界中の出願人や各国特許庁のPCTサービスへのアクセスを容易にします。」と述べました。
2014年にePCTを含む様々な方法でなされた 特許協力条約に基づく 国際特許出願は約21万5千件でした。 これらの出願は148ヶ国の加盟国で発明について保護を受けるための最初のプロセスとなります。2014年のPCT出願件数上位10カ国中8カ国は非英語圏(日本語、中国語、ドイツ語、韓国語とフランス語など)の 国でした。
新しいインタフェース言語を追加したことで、WebベースのePCTポータルサイトはさらなる世界的な発展への準備が整ったことになります。
ePCTを利用することで、願書作成時の自動チェック、入力データの有効性の確認や出願時のエラーの低減などといったメリットを享受することができます。
出願後には、ePCTは出願人と特許庁の双方がペーパレスで国際出願を管理することを可能にします。
PCTについて
PCT制度は複数の管轄区域での特許権の取得を容易にする制度です。 このPCT制度は、保 護を求める各管轄区域への出願手続きを遅らせることで、複数国における特許出願手続きを容易にする制度です。ただし特許を付与するか否かの判断はそれぞれの国又は地域の特許庁に委ねられており、特 許権の効力は特許付与機関の管轄区域に限定されます。現在、PCT制度の加盟国は148カ国です。
WIPOについて
世界知的所有権機関(WIPO)は、知的所有権に関する政策、サービス、情報と協力のためのグローバルフォーラムです。国 連の専門機関であるWIPOは、 188の加盟国が社会の変化するニーズに対応するためにバランスの取れた 国際的な知的財産の法的枠組みを構築するのを支援しています。WIPOは多くの国で知的財産権を取得するための サービスや紛争解決のためのサービスを提供しています。そして、WIPOは、知識の宝庫である 知的財産情報への無料アクセスも提供しています。
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