WIPO日本事務所、世界知的所有権の日を記念し、発明・創造分野で活躍する女性を祝賀
2018/04/27
2018年4月26日東京の国連大学にて、WIPO日本事務所は世界知的所有権の日を記念するイベントを開催しました。
2018年度世界知的所有権の日のテーマである女性の才能、創造力、好奇心、勇気にちなみ、WIPO日本事務所は3人の傑出した女性イノベーターをゲストスピーカーとしてお招きしたイベントを開催しました。イベントには国連機関の日本事務所の代表に加え、日本知的財産協会や日本音楽著作権協会といったWIPOのグローバル知財サービスのメインユーザーも招待されました。
イベントはWIPO日本事務所の大熊雄治所長による知的所有権の日の意義を込めた挨拶をもって開会しました。
ジェンダー平等を達成するためのカギ
はじめに一人目のゲストスピーカーとして、日立化成株式会社イノベーション推進本部先端技術研究開発センター長シン・リーピン様が登壇され、女性発明家を含むPCT出願の割合が日本で最も高い日立化成の内部プロセスやシステムを紹介して頂きました。
環境技術の貢献
続いて、富士通株式会社にて量子コンピューター技術の開発に従事される荒滝新菜様による公演が行われました。お話の中では、先端技術であるデジタルアニーラの、組み合わせ最適化問題の解を迅速にはじきだす役割が説明されました。富士通株式会社は近年WIPO GREENに参加し既に200以上の環境技術を登録されており、WIPO GREENデータベースへ多大な貢献をして頂いております。
発明に年齢は不問
最後に、世界的に有名なイノベーターである若宮正子様にプレゼンテーションをして頂きました。若宮様は60代でパソコンの勉強を始め、81歳の時にシニア向けスマートフォンアプリ「Hinadan」を開発。現在83歳のイノベーターである若宮様は公演を通し、常に創造的に好奇心を持ち続けることの重要性と、高齢者は最新のITスキルを学び社会と関わり続けるべきと語られました。
最後に、国連女性機関日本事務所の石川雅恵所長がご登壇され、STEM(科学Science、技術Technology、工学Engineering、数学Mathematics)分野における女性の支援を呼びかけをもって乾杯の辞を頂きました。
PCT出願のジェンダー平等ランキング
世界知的所有権の日に際し、WIPO日本事務所は女性発明者を含むPCT出願の割合が高い上位10位の日本企業、団体を発表しました。このランキングは参加者の注目を集め、詳細に数字を目で追う方も多く見られました。