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WIPO PROOFが国際規格の重要な認証を取得

2020/12/17

世界知的所有権機関(WIPO)は本日、最新のデジタルビジネスサービスであるWIPO PROOFが、国際的な技術標準を設定する2つの国際機関から、重要な「トラストサービスプロバイダー」の認証を取得したことを発表しました。

自主的に監査を受けた結果、WIPO PROOFは、欧州連合(EU)が公式に認めた標準化機関の1つであるETSI、及び、165の各国の標準化団体が加盟する独立した非政府の国際機関である国際標準化機構(ISO)の両者が定めるポリシー、セキュリティ、技術標準を満たしていることが確認されました。

今年5月に開始されたWIPO PROOFは、デジタルファイルが特定の時点で存在し、その時点から改ざんされていないことを証明する非改ざんの証拠を迅速に生成する、使いやすく、グローバルなオンラインサービスです。このサービスでは、ファイルやデータの日付と時刻がスタンプされたデジタル指紋であるWIPO PROOFトークンを作成します。これは、法的な紛争において、証拠として使用することができます。

WIPO PROOFが、eIDAS(Electronic IDentification, Authentication and Trust Services)と呼ばれるEU規則の下で確立された基準、及び、情報セキュリティ管理のためのISO基準の両方を満たしていることが、外部の認定された適合性評価機関によって認証されました。

WIPOの高木事務局長補(ADG)は、「どちらの認証も業界をリードするゴールドスタンダードであり、世界中のその市場での関係者に認められているものです」「eIDASに関するEUの活動、及び、ISOの活動はどちらも国際的なコラボレーションを代表するものであり、WIPO自身が推進する、世界経済が必要とする商品やサービスの効率的な生産と国境を越えた取引を促進するための国際的なコラボレーションと似たものです」と述べています。

高木事務局長補(ADG)はさらに、「WIPO PROOFは、イノベーターやクリエイターが、自らのアイデアをひらめきから市場へと移していく際に必要不可欠な製品として急速に成長しています。今回の認証を取得することで、WIPOは、この事業が業界のベストプラクティスに準拠していることを証明し、同時に、数十年にわたってWIPOの政府間活動の基盤となってきた実践的な多国間活動への支持を示しています」とも述べました。

欧州委員会のeIDAS規則により、オンラインサービスにアクセスする際に、電子的な識別手段と信頼サービス(電子署名、電子シール、タイムスタンプ、登録された電子送付、ウェブサイト認証)を使用できるようになり、これらのサービスが共通の基準に準拠していることが保証されます。eIDASは、トラストサービスプロバイダーにとって、世界で最も包括的な規制、及び、厳格な基準の1つと見なされています。

ISO / IEC 27001規格は、包括的な情報セキュリティ管理システムのための要件を定義しており、この要件は世界的に受け入れられています。

両方の認証を取得することにより、WIPO PROOFサービスが、高度な電子タイムスタンプを発行するトラストサービスプロバイダーに関するすべてのEU規則に準拠していることが認められ、WIPO PROOFが受け取る顧客情報を安全に保護するための世界的な基準を満たしていることを確立します。

世界的に認められたデジタルトラストサービスプロバイダーとしてのWIPOの詳細については、関連するすべての証明書が公開されているWIPO PROOFの「Globally Trusted」のページをご覧ください。

WIPO PROOFのタイムスタンプポリシーとプラクティスステートメントはこちらでご確認いただけます。

WIPO PROOFについて

WIPO PROOFは、特定の時点でデジタルファイルが存在したことを証明する非改ざんの証拠を、WIPO PROOFトークンという形で迅速に生成する、使いやすく、グローバルなオンラインサービスです。

WIPO PROOFトークンは、手頃な料金で一度に1つずつ購入することもできますし、2年間有効な複数のトークンを割引料金でまとめて購入することもできます。

WIPO PROOFトークンは、ある時点での存在を確立するために使用することができ、誤用や不正流用の防止に役立ちます。また、最終的に正式な知的財産権になるかどうかにかかわらず、コンセプトから商品化までの開発のあらゆる段階で知的資産を保護するのに役立ちます。WIPO PROOFは、WIPOの既存の知的財産システムを補完し、知的資産の戦略的且つグローバルな管理のための更なるツールを提供します。

WIPO PROOFの多くの用途には、以下のようなものがあります。営業秘密戦略においては、特定の時点でのファイルやデータの存在を証明するためにWIPO PROOFを使用することは、その知的資産の価値を強調し、それを保護するための措置が講じられていることを示す具体的な行動の一つです。創作物においては、創作時にそれらの存在を証明しておくことは、潜在的な不正流用や侵害からその創作物を守るための基本です。

WIPO PROOFは、科学研究データやAIモデルをトレーニングするためのデータなどの貴重なデータセットの管理にも役立ちます。WIPO PROOFにより、データセットの各反復処理(イテレーション)の存在及び所有を数秒のうちに正式に記録できるためです。

WIPO PROOFの詳細と詳細については、https://wipoproof.wipo.int/をご確認ください。

  

参考

ETSIについ


ETSI(European Telecommunications Standards Institute)は、欧州の標準化機構(ESO)です。電気通信、放送、及び、その他の電子通信ネットワークとサービスを扱う公認の地域標準化団体です。ヨーロッパでは特別な役割を担っており、その役割には、調和した欧州規格の設定を通じて欧州の規制や法律を支援することが含まれます。3つのESO(CEN、CENELEC、およびETSI)によって開発された規格のみが、欧州規格(EN)として認められます。

ISOについて

ISO(International Standards Organization、国際標準化機構)は、165の国の標準化団体が加盟する独立した非政府の国際組織です。ISOは、技術と製造のほぼ全体をカバーする国際規格を開発しています

ISO標準規格27001は、よくISO / IEC 27001とも呼ばれています。この標準は、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)によって共同で開発したものです。

WIPOについて

世界知的所有権機構(World Intellectual Property Organization 、WIPO)は、知的所有権に関する政策、サービス、情報、協力のために設立された国際機関です。国連の専門機関である WIPO は、進化し続ける社会のニーズを満たすため、バランスの取れた知的所有権の国際的な枠組み加盟国193か国が構築できるように支援しています。また、複数の国で知的財産権を取得したり、紛争解決したりするためのビジネスサービスも提供しています。さらに、新興国が知的所有権の使用によるメリットを享受できるようにするための能力強化プログラムを提供しています。また、知的所有権情報の独自のナレッジバンクに対する無料アクセスを提供しています。

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