2023/02/09
WIPO は、グローバル・アワード・プログラム2023の応募を開始しました。知的財産(IP)を活用して商業化を図るとともに、イノベーションと創造性によって社会貢献を果たしている、世界中の優れた中小企業 (SME)や個人を称えます。
WIPO グローバル・アワード 2023 は、創造的な産業、地域および国際的なブランド展開、革新的な技術提供など、あらゆるビジネス活動を行う中小企業を応募対象としています。
著名な専門家からなる独立した審査員が、知的財産の商業化の成功や社会への積極的な貢献など、さまざまな基準に基づき候補者の多様性も考慮の上、20 名の候補者リストから最大 7 名の受賞者を選出します。
受賞者には、資金調達の円滑化、パートナーシップの機会、広報支援など、知的財産(IP)をビジネスの成長に役立てるための個別指導プログラムが提供されます。また2023 年 7 月にスイス・ジュネーブのWIPO本部で開催される授賞式にて賞を受け取ることができます。
WIPO事務局長のダレン・タンは「WIPOグローバル・アワード・プログラムは、優れた新製品やサービスを市場に投入し、地域社会を支援する雇用を生み出し、仕事を通じて世界を改善する企業や個人を表彰します。」、「私たちの希望は、中小企業の知的財産にかかわる業績を評価することで、より多くの企業や起業家がアイデアを市場に出す際に知的財産(IP)を戦略的に使用することを奨励することです。」と述べています。
審査員で、マサチューセッツ工科大学メディアラボ客員起業家、Julius Akinyemi 氏(ナイジェリア)は「グローバル・アワードは、資産としての知的財産の重要性を増幅させるためのものです。アフリカやその他の発展途上国にいる皆さんへの唯一の懸念は、成功を恐れないということです」と述べています。
また、審査員で、経済・エネルギー戦略家、投資家のAMIN BADR-EL-DIN博士(ヨルダン)は「若い起業家は、このために競争したいと思うべきです。これは、認知度を高めるための優れた方法です。また彼らが持っているどんな取引でも成長させるのを助けることができるメカニズムです。」と述べています。
さらに、審査員で、スタートアップ創設者のKaroli Hindriks氏(エストニア)は「発明家の皆さん、私には秘密があります。世界はあなたが思っているよりもはるかに小さく、あなたのアイデアはあなたが思っているよりもはるかに大きいということです。ですから、あなたのアイデアを私たちのコンペティションに持ち込んで、あなたの発明がどのように世界に広まるか見てみましょう」と述べています。
2022年に初開催し、世界中の5つの企業に賞を授与したWIPOグローバル・アワードは、商業化のために知的財産を活用すると同時に、イノベーションと創造性を通じて社会に積極的な貢献をしている優れた企業や個人を表彰します。
コンペティションは、世界中のあらゆる業界からの応募者が自己推薦できるように開かれています。最初のフェーズは企業から始まりましたが、女性や若者を含む他の賞のカテゴリーが将来的に計画されています。
世界知的所有権機関 (WIPO) は、知的所有権のポリシー、サービス、情報、および協力に関する国際連合(UN)の専門機関です。WIPO は、193 の加盟国がバランスのとれた国際的な 知的財産法的枠組みを開発し、社会の進化するニーズを満たすことを支援しています。複数の国で知的財産権を取得し、紛争解決のためのサービスを提供します。発展途上国が 知的財産権を使用して利益を得られるように支援するための構築プログラムを提供します。また、知的財産(IP)情報を集めた独自のデータベースも無料で提供しています。