ケニアのバスケット編みプロジェクトに弾みがつく
2016/06/29
タイタ・タヴェタ県(ケニア)において、2016年6月20日から24日にかけ、400名超のバスケットの編み手達が集まり、WIPOのサイザル・バスケットのための多段階ブランディング・プロジェクトは、二番目のマイルストーンに到達しました。集まったバスケットの編み手達は、自分達の組合を設立し、自分達の地域ブランドを育てるために団体商標を取得することを正式に議論しました。
現地の二つの村で開催された一週間にわたるイベントでは、約450名(カシガウでは300名、セチュでは150名)のバスケットの編み手達が、次の議論をするために集まりました。
- 新しい組合の構成
- 提案された団体商標のロゴデザイン
- 商標の使用規則
- 採用する品質基準
ただ1名を除いて、参加者は全員が女性でした。
新しい組合の誕生
議論に続く投票で、バスケットの編み手達は、自分達の地域の組合を設立するために必要な全ての文書を賛成多数で採択し、プロジェクトを前進させました。これは、地域の“タイタ・バスケット”ブランド構築に向けた最初の一歩です。
イライジャ・ムワンド県工業化、エネルギー、ICT及び研究担当長官は、開会の挨拶において、この地域のサイザルを“世界最高”水準として誇るとともに、県にとってのブランディング・プロジェクトの重要性と妥当性を強調しました。
このイベントは、日本国特許庁(JPO)、国際協力機構(JICA)、ケニア産業財産権機関(KIPI)、ケニア一村一品(OVOP)プログラム、タイタ・タヴェタ県政府の協力のもと、WIPOにより開催されました。
背景
ケニアのタイタ・タヴェタ県で生産されるサイザル・バスケットは、多くの人に地域の宝物と見なされています。このユニークなバスケットは、世代から世代へと技術を継承してきた現地の女性達によって、伝統的な技法で制作されます。
しかし、これまで生産は分散的に行われており、バスケットの編み手達の小グループが、それぞれの村で独立運営され、インフォーマルに助け合っているだけでした。WIPOジャパン・ファンドのプロジェクトにより、このケニアの女性達は、より大きな舞台で自分達の産品を保護し宣伝するため、団結し、知的財産制度を活用する方法を学んでいます。