PCT国内段階出願の審査方法について学ぶ
2019/10/15
アフリカ知的財産機関(OAPI)の特許審査官を対象とした研修ワークショップが10月8~10日、カメルーン、ヤウンデで開催されました。WIPOは本ワークショップをOAPIおよび日本の特許庁(JPO)との共催で実施しました。
本ワークショップの目的は国際登録のPCT国内段階出願の実体審査を行うための最善のアプローチについて学び、協議することでした。
特許審査を促進するためのツールを模索
特許の実体審査はとりわけ小規模な知財庁にとっては難しい課題となっています。庁内で審査のために利用できる資源は限られていますが、他国の知財庁や第三者が提供するサイテーションなど外部審査記録を用い、審査官は自国で検索しきれない既存技術の検索を行うことができます。
近年、他国の知財庁の国内段階審査記録へのオンラインアクセス状況が著しく改善し、小規模な知財庁の国内段階審査を促進し、効率性と品質を向上させる素晴らしい機会を提供しています。
電子審査記録を公開する知財庁の数が増加するにつれ、国内段階審査の透明性は日々改善し続けています。複数国の電子審査記録に一箇所からアクセスできるWIPO-CASEやIP5 Global Dossierなどのプラットフォームがこのような状況改善に重要な役割を果たしています。
ワークショップについて
本ワークショップで出席者は、Espacenet、J-PlatPat、PATENTSCOPE、US Public Pair、Common Citation Documentなど、上述のプラットフォームやその他のデータベース・ツールを利用した、特許ファミリー情報の検索方法、異なる国内段階にある審査状況の分析方法、ファミリーメンバーのサイテーションや電子記録情報の取得・比較方法などについて学びました。