IPASへのWIPO CASE機能の統合
2022/11/04
2022年、WIPOはFIT/日本知的財産グローバルファンド (FIT/Japan IP Global) の支援を受け、IPASにWIPO CASEの機能を統合するプロジェクトを完了しました。
本プロジェクトの目的は、IPASを利用する特許審査官が、WIPO CASEの機能とWIPO PATENTSCOPEの検索結果に簡単にアクセスできるようにすることです。
本プロジェクトでは、WIPO PATENTSCOPEの検索機能と、WIPO CASEポータルの特定の機能をIPASの審査官インタフェースに組み込むことで、以下の主な機能が実現しました。
- 審査官は、IPASで特定の特許ファイルを開いて、WIPO PATENTSCOPE/CASEのパテントファミリーのタイムラインを表示し、任意のファミリーを選択することで、基本的な書誌情報や公開特許文献一覧、引用文献情報 (WIPO CASE参加庁から提供されている場合) を含むドシエ情報を閲覧できます。
- 審査官は、IPASの特許ファイルの中で、WIPO PATENTSCOPEのファミリー情報を利用してワンクリック検索を行うことで、当該特許ファイルのIPCに最もマッチしたIPC記号が付されたファミリーを特定・ランク付けすることができます。結果は、当該ファイルの調査戦略として自動的に保存されます。
- また、IPASの特許ファイルの中で、審査官は、発明の名称中のキーワードや、出願人名、発明者名、IPC記号、出願日・公開日・優先日の範囲等、当該ファイルから抽出した一以上の複合検索条件を用いて、WIPO PATENTSCOPEで検索を行うこともできます。結果は、当該ファイルの調査戦略として保存できます。
- WIPO CASEのより高度な機能 (通知等) については、審査官は、URLを通じてWIPO CASEポータルを開くことができます。
これらの新機能は、IPAS-Cloudの新バージョンを使用し、WIPO CASEシステムの利用規約に従って参加する知財庁で利用可能になります。
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