2022/11/29
WIPOは2022年、タイ知的財産局 (DIP) と協力し、FIT/日本知的財産グローバルファンド (FIT/Japan IP Global) の支援を受けて、タイにおけるデジタル化プロジェクトを完了しました。
本プロジェクトの目的は以下の通りでした。 (1) 特許・小特許 (petty patent) 文書をデジタル化することで、ユーザーに詳細な情報を提供するとともに、公衆への高度な知財情報の提供を通じてデジタル化した特許・小特許のデータの利用を可能にする。 (2) 特許情報システムを近代化して、増え続ける国内外のユーザーによる利用・需要に応える。 (3) 現地の特許データベースを各行政機関が管理する他のデータベースと関連付け、データベース間で定期的に情報を提供・交換できるようにするとともに、ユーザーが情報源に正確・適時・効果的にアクセスできるようにするだけでなく、政府の方針に従って行政手続の自動化を推進する。 (4) DIPにおける全ての特許・小特許文書のデジタル化をより高いデータ品質と安全性をもって完了することで、コスト効果の良い方法で記録保管を可能にするとともに、ユーザーのさまざまな要望に応えられるように情報を処理・活用するためのツールを開発する。
FIT/Japan IP Globalからの財政支援を受けて実施された本デジタル化プロジェクトでは、5,580,884ページ (1997年~2015年) に及ぶ43,000件の特許出願がスキャン処理されました。DIPの「e-patent」システムにアップロードされた全てのスキャン文書とデータを点検できるよう、最終評価の手配がなされました。なお、データの最終アップロードの前に、スキャンした画像の品質を担保すべく、10%の画像の評価・確認が行われました。