2023/03/24
2023年2月28日~3月2日にかけ、リオデジャネイロのWIPOブラジル事務所において、ブラジルおよびチリを対象とした対面式地域ワークショップを開催しました。本イベントは、FIT/日本知的財産グローバルファンドの支援を得て開催されました。
本ワークショップの目的は、参加者に技術移転の概要を説明するとともに、ブラジルおよびチリの関係者による技術開発協力協定 (TDCA) の大枠整備と交渉―特に農業分野に重点をおいた事業目標の支援に向けた知的財産の戦略的利用―に関するスキルを開発することにありました。
対面式ワークショップに先立ち、2月6日~9日にかけて、ブラジルから23名、チリから12名の合計35名の参加者によるオンラインセッションが開催されました。オンラインセッションでは、 (i) 目標および知財戦略、 (ii) 金銭的条件、 (iii) 技術移転や知財の事業化をサポートするWIPOのIPツール等に関するトピックを取り上げました。また、参加者は、日本国特許庁の職員から、農業分野での技術協力に関する日本の経験について知見を得ることができました。
ブラジルのリオデジャネイロにおいて3日間にわたり開催された本ワークショップには、ブラジルから17名、チリから12名の合計29名が参加しました。対面式の本ワークショップでは主に (i) 技術ライセンス・開発契約における帰属およびライセンス許諾、 (ii) 技術ライセンス・開発契約の対象物、 (iii) ライセンス取引における知財評価、 (iv) 交渉ゲームそのもののスキル等のテーマを取り扱いました。また、日本貿易振興機構 (JETRO) サンパウロ事務所の知財専門職員を含む知財の事業化分野における様々な専門家が講演を行いました。
実りある能力開発研修を終えた参加者は、学んだ知識や教訓を所属組織のメンバーと共有すると述べるとともに、技術開発協力協定の策定に向けて経験・成功事例・知識を共有することの重要性を強調しました。