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特許明細書作成の技術を通して成長を後押しする

2023/12/02

今回、日用品の周りに集まって1週間を過ごしました30人の参加者たちには、ありふれたもの (今回の場合はハンマーとステープルリムーバー) が二度と同じに見えなくなることでしょう。イノベーションチェンジメーカーである彼らは、特許明細書作成のスキルを磨くためにジュネーブに集合しました。彼らの共通の目標は、アイデアを価値ある資産に変える方法を学ぶことです。1週間後、参加者たちはこの方法に加え、国際的な専門家ネットワークという、それ以上のものを手に入れました。

一行の道のりはWIPOに到着する数ヶ月前から始まっていました。彼らは国際研修プログラム (IPDTP: International Training Program) の参加者として、8ヶ月間の実践的な学習体験の途中にいました。第2回を迎えたこの画期的なプログラムは、WIPOと国際弁理士連盟 (FICPI) との間の協力によるものです。本プログラムは3段階で構成され、特許明細書作成の基礎の強固な基盤を受講者に提供する総合的なディスタンス・ラーニングモジュールから始まります。次に参加者は実践的なワークショップに参加して、これらスキルを実践します。このプログラムは、特許明細書作成のスキルを向上させるための個別フィードバックを受ける機会を受講者に提供するメンターシップで締めくくられます。

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(写真: WIPO/Berrod)

世界各国からの視点

IPTDPを際立たせているのは、そのグローバルなアプローチです。ほとんどの発明は、弾みをつけるために、複数の市場向けに出願されます。そのため、特許の専門家は世界を視野に入れて出願書類を作成する必要があります。米国、英国、南アフリカ及びインド出身の本プログラムの講師たちは、特許明細書作成と様々な国のための出願手続の煩わしさの両方について、深い知識を共有してくださいました。チームの講師陣の経験は合わせて77年を超えています。

「講師の多様性がこれほどとは予想していませんでしたが、彼らは貴重な頭脳です。私は、様々な管轄区における特許明細書作成の知識を得ることができました。各講師にはそれぞれのスタイルがあり、クレームの構成について指導してくれます。」と、エジプトのEVA Pharma社の知的財産責任者Soad Essam Abueldahab氏は述べています。様々な明細書作成のスタイルや実践方法に触れることで、参加者は、より強力な特許出願書類を作成するために重要となる洞察力を身につけます。「特許明細書作成者にとっては転機となります。」と、エチオピアのウォライタ・ソド大学の助教授Yigremachew Eshetu Wolde氏は述べています。

商業化に焦点を合わせたアプローチ

質の高い特許出願にするためには、単なる発明の説明ではいけません。同じコアアイデアを、他者が少しだけ変更して実施できはしないか、を予測する必要があります。これがジュネーブのワークショップの核心です。ケニアのジョモ・ケニヤッタ農工大学知的財産管理・産学連携室の大学院助手Simon Njuguna氏は、「発明開示書から適切な質問をして、もし自分が競合他社だったらどのようにクレームを侵害するかを考えることを学びました。」と述べています。

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(写真: WIPO/Berrod)

Simon氏は、他の参加者と同様に、このプログラムを通じて得た知識を広め、自分の大学を次のレベルに引き上げたいと考えています。「より良い特許明細書を作成して、自分が学んだものと同じコンセプトを同僚と分かち合いたいのです。」

受講者たちは、ハンマーやステープラーなどの簡単なものを使って、特許クレームの書き方を練習しました。また、受講者たちは学んだ概念を応用して、これらの道具の機能性、その目的及び他の可能用途、並びにそのような道具の特許明細書を作成するために使用できる用語について考えました。ワークショップの最後の演習である模擬侵害裁判では、ハンマー、その構成部品及びその目的を明瞭簡潔に説明し、それだけでなく、そのハンマーが、同様の目的を果たす他の道具とどのように異なるかについても明瞭簡潔に説明し、言葉が全く新しい意味を持つことに受講者たちは気付きました。

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(写真: WIPO/Mages)

互いに学び合う

ジュネーブでの滞在期間中、参加者はグループ演習を通じて一緒に勉強します。このチームワークアプローチによって、参加者は講師と受講生の両方から学ぶことができます。グループに焦点を当てることには、これら若手の専門家同士の絆を築くという別の目的もあります。今年は23ヵ国から参加者が集まり、FIT/日本知的財産グローバルファンドをはじめとする奨学金を提供する資金提供者からの多くの資金提供のおかげで、少なくとも18人の参加者が資金援助を受けてワークショップに参加することができました。参加者の中には、自国で明細書作成スキルを持つ唯一の専門家であるという人もいます。一人で明細書を書くのは孤独なことかもしれません。

しかし、ワークショップ後には参加者はもう孤独を感じません。コロンビアのAGP eGlass社のIPサイエンティスト (IP Scientist) であるJessica Hernández Galeano氏は、ジュネーブで過ごした時間について次のように述べています。「世界各地の人々と出会い、特許明細書作成のための様々な視点を理解する素晴らしい機会となりました。私には、たくさんの友人ができ、素晴らしい人々との大きなネットワークをつくることができました。」最も重要なのは、参加者全員が「知的財産に対して同じ情熱を共有している」ことではないかと思います。

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(写真: WIPO/Berrod)

習うより慣れよ

いよいよ参加者たちは学んだことを実践します。次の数ヶ月間、参加者は自分の専門分野で演習に取り組みます。各演習で、講師からの個別のフィードバックと実践内容を改善させるためのヒントを受け取ります。演習に関するグループフィードバックセッションでは、講師から参加者に対して、演習でよくある間違いの説明と明細書作成に関する更なる指導が行われ、参加者はこのセッションから恩恵を受けられます。また、受講者がディスカッションフォーラムに参加し、お互いから学びます。

特許明細書作成スキルを高める機会を活用しませんか?

次回の国際特許明細書作成研修プログラムの登録開始は2023年末に予定されています。希望される方は、ipdtp@wipo.intにメッセージを送信してメーリングリストにご参加ください。