2024/08/19
世界知的所有権機関 (WIPO) は、FIT/日本知的財産グローバルファンド (FIT/Japan IP Global) の支援を受け、ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルーの先住民および地域コミュニティの女性起業家のための知的財産に関する研修、指導、仲介プログラム (アンデスWEP) の第1回プロジェクトを実施しました。
FIT/日本知的財産グローバルファンドは、WIPOの伝統的知識部が主催するアンデスWEP (Andean WEP) の参加者に対する支援を行っています。
本プログラムは、先住民および地域コミュニティ (IPLC) による事業の支援において知的財産ツールを戦略的かつ効果的に活用するための援助を提供することを目的としています。
コロンビアを拠点とする「Ms. RubyとMs. Milenaの協会」 (Asociación de mujeres artesanas Lekonaewa Trompillo Kuwai) は、オオミテングヤシの繊維で作った手織りの製品を製造しており、丸いハンドバッグ、リュックサック、帽子、籠、キーホルダー、イヤリングなど、幅広い製品を提供しています。
今よりも高品質の製品を生産して販売店で提供できるように、協会の先祖伝来の技術を強化することを目指しています。さらに、団体商標の登録のほか、販促資料やマーケティング資料に対する支援により、市場を拡大し、製品をより効果的に宣伝できるようになり、最終的には地域経済の改善とコミュニティ全体の福祉に貢献することができます。
これを実現するために、同協会は、必要な道具や機材、手工芸品を製造するためのオオミテングヤシ繊維の購入、販促資料やマーケティング資料を含む提案書を提出しました。本プロジェクトは、WIPOとFIT/日本知的財産グローバルファンドが支援した初のプロジェクトです。オオミテングヤシ繊維で作った手織りの製品をレベルアップするのに必要な道具や設備は、すでにすべて受け取っており、団体商標が登録された暁には、販促資料やマーケティング資料が同協会に届けられます。
RubyさんとMilenaさんは、WIPOとFIT/日本知的財産グローバルファンドの支援に非常に感謝しています。同協会は2人の夢を実現する場となっており、この支援によって、今よりも品質が高い製品を生産し、今よりも高い価格で販売できるようになると述べ、感謝の意を表しています。
同協会が受けている支援により、団体商標を活用して、同協会が販売する製品を他の製品と区別できるようになり、その恩恵を存分に享受し、持続可能な事業が可能になります。