2024/07/10
世界知的所有権機関 (WIPO) は、2024年5月19日から21日にかけて、WIPO FIT/日本知的財産グローバルファンド (FIT/Japan IP Global) の支援を受けて、特許意匠商標部 (DPDT) と共同で、全国研修プログラムを開催 (於DPDT) しました。
この研修プログラムの目的は、特に特許審査の質と効率性の改善を通じて、審査オプションに対する意識を高めることにあります。その手段として、PCT国際段階および国内段階の作業結果を活用するとともに、DPDTの特許審査官が審査業務をシェアできるような能力の開発と向上を図ることを目指しています。
本研修プログラムは、WIPOのPCT国際協力部審査・研修協力課 (Cooperation on Examination and Training Section, PCT International Cooperation Division) シニア・プログラム・オフィサーのTaegeun Kim氏が、とりまとめ、企画を行い、実行したものです。
Kim氏は、実体特許審査を巡るさまざまなテーマについて、DPDTの審査官に対して講義を行い、意見交換しました。主要なテーマとしてワークシェアリングを取り上げたほか、バングラデシュは未だPCT締約国ではないものの、PCTの成果物 (国際調査報告および見解書など) を審査官が有効活用する方法についても中心的なテーマとなりました。講義では、PCTや一部の国内慣行において、どのような特許性要件がどう評価されるかについて、多くの実例に基づき説明が行われました。
本プログラム参加者からは、一様に、講義から多くの情報が得られて有益であったとの評価を受けており、習得された知識と経験を今後の業務に応用できるものと期待されています。プログラムの終了後に行われた調査において、参加者は、非常に満足したと回答しています。