知的財産・技術紛争に関する裁判外紛争処理
知的財産(IP)の効率的な活用は、事業の成功にとってますます重要になってきています。しかし、紛争が知的財産権を妨害し、時には企業の資産価値を大きく損ねる可能性もあります。
知的財産紛争は、裁判で処理することもできますが、特に国際的な紛争では極めて多額の費用と時間がかかります。昨今は、調停や仲裁、あるいはその他の裁判外紛争処理(ADR)手段を企業等が利用するケースが増えてきています。
ADRの利点
- ADRでは、当時者が裁量を持ち、紛争解決の過程をよりコントロールすることができます。
- ADRを効果的に活用することで、紛争処理にかかる時間と費用を節減できるほか、全てオンラインで行うこともできます。
- ADRの手続きは機密性があり、当事者間の合意に基づいているため、紛争当事者間の関係を良好に保ち、紛争解決後のビジネス関係展開や継続または発展の可能性を残すことができます。
WIPOのADRサービスはこれまで70ヵ国以上の当事者に利用されてきました。中小企業や多国籍企業、スポーツ団体や回収団体などに頻繁に利用されています。
特集
WIPOの仲裁調停センターの特徴
1. 効率的なサービス
2. 手続きの案内
3. 事件管理
4. オンライン・サポート
5. 費用節減
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WIPOの調停や仲裁サービスについての詳細
WIPOの調停規則、仲裁規則、簡易仲裁規則及び専門家による決定規則は、全ての商事紛争に適しています。また、機密性や技術的証拠に関する規定など、知的財産や技術に関する紛争に特有のニーズに対応する規定を含んでいます。また、紛争当事者は、知的財産とADRに特化した国内外の中立的な立場のWIPOの調停人、仲裁人、専門家を多数網羅した名簿を利用できます。
WIPOが推奨するADR契約条項
WIPOのADR手続きへの紛争の付託は当事者間の合意に基づきなされます。そのような合意の形成を促進するためにWIPOが推奨する契約条項(特定の契約に関して将来紛争が生じた場合の付託)と付託合意(既存の紛争の付託)を用意しています。