発明者・クリエイター・起業家に役立つ知的財産リソース及びツール

「世界知的財産の日」 (World Intellectual Property Day) は、知的財産 (IP) 権に支えられた創造性とイノベーションが、私たちの生活の中で音楽を脈打たせていることを強調しています。知的財産権を保護することで、クリエイター、発明者、起業家は、自分のイノベーションを守ることができ、その作品に対する報酬を確保することができ、音楽業界における継続的な創造性とイノベーションを促進することができます。
ビジネスチャンスや知的財産保護に関する法律知識を探しているのか、知的財産と音楽の相互作用について詳しく知りたいだけなのかにかかわらず、音楽業界における知的財産権、イノベーション、創造性についての理解を深めるために、以下の資料、ツール、情報をお役立てください。
特集

CLIP | Creators Learn Intellectual Property 

Learn how to be credited and paid for your music. CLIP is the trusted platform to guide creators through their rights, providing all the essential knowledge to protect your work.

特集: 音楽関連の調査研究とガイドライン

画像: iStock / Getty Images /Lilia Moor 氏

世界のデジタル音楽事情

このガイドは、音楽を公に提供する主要な事業体の役割を外観し、音楽配信におけるさまざまな利害関係者の役割と課題について論じています。
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画像: GETT IMAGE/ DEKDOUJAIDEE

デジタル音楽市場のアーティスト

この調査研究は、ストリーミング・プラットフォームが録音された音楽を利用する際の経済的及び法的側面が、楽曲のアーティストにどのように影響するかを探り、さまざまな国の管轄区域の演奏者への影響を分析しています。
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画像: iStock / Getty Images Plus/naratrip boonroung

クリエイティブ業界向けの知財意識啓発

WIPOのガイドラインにより、知財意識を効果的に高めましょう。オーディオビジュアル、音楽、出版、ビデオゲーム、モバイルアプリ、ファッションなどの業界に関する一般的なヒントと具体的なアドバイスをご覧ください。
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音楽で生計を立てる方法

PUBLICATION YEAR: 2024

音楽キャリアを成功に導くには、自身の知的財産権の管理方法を理解する必要があります。

クラシック音楽の録音の流通及びデジタル化

PUBLICATION YEAR: 2024

創作性のある作品が複数の権利の下で保護されている場合における著作権の流通に関する影響について調査を行いました。

音楽作品・視聴覚作品

PUBLICATION YEAR: 2016

このWIPOツールキットは、音楽作品及び視聴覚作品の著作権・著作隣接権の集中管理に対する実践的なアプローチを提供しています。
他の調査研究とガイドラインは、WIPO Knowledge Repositoryでご覧いただけます。

WIPOアカデミーeLearningコース: 音楽関連の知的財産の理解

WIPOアカデミーは、著作権と音楽業界に特化したコースの研修ポートフォリオを提供し、音楽分野における知的財産の原則と実社会でのその応用を案内する知的財産教育とスキルを提供しています。 
コース名 内容 対応言語
DL201 著作権・著作隣接権 このコースは、音楽業界を対象とした国際著作権法の包括的な理解を提供します。また、主要な条約 (ベルヌ条約、TRIPS協定、WIPO条約)、権利の管理、テクノロジーとデジタルプラットフォームが著作権に及ぼす影響を浮き彫りにします。各モジュールで、権利の集中管理、著作権の行使、民間伝承及び表現の保護等のトピックを探ります。グローバルなデジタル環境における創造的な作品の保護に関する洞察を提供する本コースは、音楽の専門家にとって非常に貴重です。 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、アラビア語
DL501 法律実務家のための著作権・著作隣接権の集中管理 このコースでは、著作権管理と国際条約に関する法律実務家の基礎知識を提供します。集中管理団体 (CMO) の設立に焦点を当て、どのようにマンデートを取得し、作品の使用許諾を行い、関税問題や競争法を含む紛争を解決するのかがカバーされています。このコースでは、クリエイター、ユーザー、立法者、社会にもたらされる集中管理の恩恵を浮き彫りにします。音楽の専門家にとって、CMOがどのように機能するかを理解することは、音楽の権利を保護し、公正な報酬を確保するために非常に重要です。このコースは、著作権の基本、特に音楽業界の知的財産管理における法律実務家の役割を含む、国内における権利の管理と行使に広く影響を与える国際著作権条約に関する知識を構築することを目的としています。 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語
DL502 著作権者のための著作権・著作隣接権の集中管理 このコースは、著作権に関する事前理解 (DL-201 著作権参照) に基づいて、適切に機能する著作権システムの主要要素である法律、政策、及び権利管理を探ります。特に音楽、文章と画像、視覚芸術作品、写真作品、演劇作品の分野における集中管理団体 (CMO) の役割とガバナンスに焦点を当てています。また、個別の権利管理が非現実的である場合に、集中管理がクリエイター、ユーザー、立法者、及び社会にどのように恩恵をもたらすかを掘り下げます。利害関係のバランスをとるために、法律、創造性、経営、政策のステークホルダー間の協力を検討します。このコースは、知的財産権管理と、著作権の枠組みにおけるCMOの働きについて深い洞察を得ようとする音楽専門家に最適です。 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語
DL503 集中管理団体 (CMO) のための著作権・著作隣接権の集中管理 このコースでは、特に音楽、文章と画像、視覚芸術作品、写真作品、演劇作品など、さまざまなクリエイティブ業界における著作権の集中管理の仕組みを取り上げます。また、CMOの日常業務と、CMOがどのように管理されているかについて検討します。7つのモジュールは、デジタル技術がもたらす課題と機会に重点を置きながら、集中管理がどのように機能するかについて深い理解を提供します。学習者は、法律、政策、権利管理の間の同期を探り、クリエイター、ユーザー、及び社会がこれらの制度からどのように恩恵を受けるのかについて理解します。最終的に学習者はデジタル技術によってもたらされる課題と機会を考察できるようになります。 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語
DL506 政策立案者のための著作権・著作隣接権の集中管理 このコースでは、著作権と集中管理に関する政策立案の基本原則を、法律、行使、権利管理に焦点を当てて紹介します。さまざまな法的枠組みを探り、特に音楽、映画、視覚芸術などのクリエイティブ産業における集中管理における政府の役割について考察します。また、集中管理への政府の関与を学ぶことにより、クリエイター、ユーザー、立法者、社会が有効な著作権制度からどのように恩恵を受けるかを深堀します。このコースは、音楽関連の知的財産について学ぶことに興味がある人に最適です。 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語

コースは、最終試験と修了証書付きの講師主導型バージョンと自主学習型バージョンの2タイプが用意されています。

音楽業界における知的財産の成功事例

写真: GETTY/JEFF KRAVITZ/FILMMAGIC

裁判所での係争: Ed Sheeran氏は音楽著作権裁判で勝訴、原告は控訴

Ed Sheeran has successfully defended a US music copyright infringement case, which claimed that his song Thinking Out Loud copied Let’s Get It On, a song co-written and performed by Marvin Gaye.
写真: Flickr / Eva Rinaldi

Dua Lipa氏、Taylor Swift氏、Rihanna氏は、自分の音楽の権利を買い戻しましたが、Bruce Springsteen氏、David Bowie氏、Bob Dylan氏、Dr. Dre氏は売却しました―いったい何が起きているのでしょうか

Sales of music catalogs have traditionally been made to industry multinationals, such as Universal or Sony Music. Since the 2020s, however, investment funds have also been buying up these catalogs, driving up their value. While the number of catalog sales continues to rise, artists such as Taylor Swift are buying back their own music and regaining control of their rights.
写真: Sipa USA / Alamy Stock Photo

男性アイドルグループBTSが知的財産を利用してレガシーを構築する方法

The Korean boy band BTS is one of the most successful groups of all time. Since releasing its first album, 2 Cool 4 Skool, in 2013, the group’s seven members ̶ RM, Jin, SUGA, j-hope, Jimin, V, and Jungkook ̶ have built up a huge global following. With roots in the Korean underground hip hop scene, BTS successfully transcends language and culture barriers with songs like Blood, Sweat and Tears, Fake Love, and IDOL.
写真: Sega/Marza Animation Planet Inc.

初音ミク – 物質界を超えて創造性に声を与える

Japanese tech company Crypton Future Media (“Crypton”), came into the world spotlight when it released its singing voice synthesizer software (a software that enables users to synthesize human singing by typing in lyrics and a melody) and virtual singer, “Hatsune Miku”. As Hatsune Miku’s global popularity grew, so too did Crypton’s intellectual property (IP) portfolio. Learn more about WIPO’s Madrid System – Crypton’s strongest ally abroad.
写真: Jonathan Spangler提供

Ascender – 最初のプレミアムトラベルギター

The Ascender is a travel guitar that folds mid-neck so that it can fit into a backpack small enough to fit under the seat on a commercial airplane. Learn more about how the Ascender has been benefited from patents.
photo: South_agency/E+/Getty Images

音楽とジェンダー: 音楽業界におけるジェンダー表現のトレンド

知的財産が音楽業界をどのように刺激するかについての他のストーリーは、WIPOマガジンIP Advantageをご覧ください。

音楽と知的財産: クリエイター・発明者・起業家のための必須ツール

音楽における知的財産: ミュージシャンの創作的表現に関する権利を支援

音楽業界では、ミュージシャンの権利を保護し、その作品の経済的な価値を活用するために、著作権及び著作隣接権が重要です。知的財産が音楽業界とどのように交わっているかをご覧ください。
画像: GETTY/ABELMITJAVARELA

音楽関連の知的財産と紛争解決

知的財産と紛争解決には、音楽作品の所有権、権利、使用に関する紛争と調停や仲裁による解決が含まれます。
写真: ジュネーブのフォーラムメイランシアターでのTurcoyzzのClaudia Cerri氏。撮影 © Henly/Flux Foundation、『Culture Phantom』シリーズより

WIPO for Creators 

WIPO for Creatorsは、クリエイターの権利及び関連する管理実務に関する認識を深め、知識を高めることで、地理的、文化的、経済的状況に関係なく、全てのクリエイターが認められ、公正な報酬を得られるようにすることを目的としています。
画像: GETTY IMAGES/MASTER1305

開発途上国におけるクリエイティブ産業のための知的財産

WIPOのリソースは、開発途上国のクリエイターが知的財産を活用してクリエイティブ業界全体でイノベーションを推進するのを支援します。これらのツールが新興市場の成長をどのように支援できるかをご覧ください。
画像: GETTY/TRILOKS

遺伝資源、伝統的知識及び伝統的文化表現に関する知財保護

伝統音楽や伝統的な演技は、地域の遺産やアイデンティティを紹介するために極めて重要です。WIPOは、伝統的知識、伝統的文化表現、遺伝資源の保護を支援するためのガイダンス、政策支援、能力開発活動を提供しています。

WIPOポッドキャスト

WIPODは、アーティスト、弁護士、ミュージシャン、作家との対談を収録したポッドキャストです。イノベーション、創造性、知的財産に関するストーリーをお聴きください。

WIPOナレッジセンター

WIPOナレッジセンターは、イノベーター、教育者、研究者、政策立案者、各機関向けに、知的財産に関する知識を深めるための出版物と研究資料を提供しています。
画像: GETTY IMAGES/BLACKRED

中小企業向け知的財産管理クリニックプログラム

このプログラムは、企業が権利保有者及び第三者知的財産のユーザーの両方として、知的財産を自社のビジネスサイクルで効果的に管理及び利用できるように支援するための個別サポートを提供します。参加者は1対1のメンタリングと専門家のアドバイスを受けます。

WIPO Lex 

音楽関連の知的財産法令、WIPO管轄の条約と知的財産 関連の条約、世界中の知的財産に関する判決をご覧ください。
画像: GETTY/ABELMITJAVARELA

音楽関連の知的財産と紛争解決

知的財産と紛争解決には、音楽作品の所有権、権利、使用に関する紛争と調停や仲裁による解決が含まれます。