2021年度マドリッド制度に関する年次報告

2021年6月28日

WIPOは、2020年の国際登録実績に関する包括的な統計情報及び分析結果をまとめたマドリッド制度に関する年次報告『Madrid Yearly Review』最新版を発行しました。年初に報告したとおり、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大による影響下にも関わらず、マドリッド制度は出願件数を維持、前年比の減少率はわずか0.6%に収まりました。

2020年の主な数字

全体的に出願件数が減少した1年でしたが、アメリカ合衆国 (10,005) とドイツ (7,334) の出願人は2020年も引き続き、マドリッドの出願件数で最上位を維持しました。上位10カ国中、2020年に2桁の伸びを示したのは中国 (16.4%) のみでした。また、英国 (+5.1%) 及びイタリア (+3.6%) も堅調な伸びを示しました。一方、 上位10カ国の中ではフランス (-16.3%)、スイス (-5.4%)、トルコ (-15.4%) からの年間出願件数が大きな落ち込みを示しました。

2020年には、トリニダード・トバゴがマドリッド制度に加盟し、20201231日現在、加盟国総数は107となり、中南米・カリブ海地域で制度が拡大しました。マドリッド同盟の加盟国の詳細はこちらをご覧ください

合計 増減 (%)
マドリッド制度による国際商標登録の出願件数 63,800 -0.6%
マドリッド制度による商標の国際登録件数 62,062 -3.2%
有効な国際登録件数 777,158 +4%
国際登録における事後指定の件数 55,200 -3.2%
有効な国際登録における指定の件数 6,421,100 +2.8%
国際登録出願における指定の件数 449,215 +2.1%
国際登録の更新件数 32,998 +11.6%

 

Extract of the cover of the Hague System Yearly Review print publication

Madrid Yearly Review 2021 (2021年度マドリッド制度に関する年次報告)

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スペシャルテーマ - マドリッド制度: 2020年の新型コロナウイルスのパンデミックと20082009年の世界的金融危機における比較

今年のレビューは、近年唯一マドリッド制度の出願件数が減少した2つの事象である、「2020年に進行中であった新型コロナウイルスの世界的流行 (パンデミック) (-0.6%) と「20082009年の世界的金融危機」 (-13.8%) を比較し、出願件数上位国の動向や部門別シェアなど含めたスペシャルテーマで記載されています。

ご存知でしたか? 2009年及び2020年のいずれの年においても、商品の第5区分 (製薬、及びその他の医療用薬剤) が記載された出願の割合は安定して5%でした。2020年には製薬業界が注目されていたことを鑑みると驚きの結果と言えます。報告の他の内容を読む

エグゼクティブサマリー

本報告のエグゼクティブサマリーは英語で提供されていますが、今後、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、ロシア語でも提供されます。

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