The FRESHGLOW Co.社の創業者兼最高経営責任者であるKavita Shukla氏は、農産物の鮮度を長持ちさせる植物成分配合シート「FreshPaper」(フレッシュペーパー) を発明し、これを活用して世界中の飢餓問題を緩和することを使命として掲げています。
「食品廃棄は途方もないほど非常に大きな課題ですが、実は、私たち一人ひとりが自宅で取り組み始めることができる課題でもあります」とShukla氏は語ります。Shukla氏はかつて、どれほどの量の食品が毎日廃棄されているかを知り、衝撃を受けたことがあると言います。「世界中の農家は、実際には地球上のすべての人の腹を満たせるだけの食料を生産しているにも拘らず、8億人を超える人々が毎日お腹を空かせています」。
食品廃棄は実に厄介な問題ですが、Shukla氏にとっては、ちょっとしたイノベーションが大きな変化をもたらすことができ、そして誰もがこの問題解決の一翼を担えることを示す1つの機会なのです。「食品廃棄の問題を解決しようと考えると途方に暮れてしまうかもしれませんが、私たち一人ひとりがちょっとした努力をすることで食品廃棄物を減らしていけるので、希望の持てる問題でもあります。発明者たちがこの方向に目を向け始めたことに、私はとても勇気づけられてきました。FreshPaperを自宅で使えば、人々は大きな努力なしに、簡単に、食品廃棄問題の解決に貢献できることをとてもうれしく思っています」。
食品廃棄の問題を解決しようと考えると途方に暮れてしまうかもしれませんが、私たち一人ひとりがちょっとした努力をすることで食品廃棄物を減らしていけるので、希望の持てる問題でもあります。
Shukla氏のイノベーションの旅が始まったのは、彼女がまだ10代の頃でした。12歳のShukla氏がインドで暮らす祖母を訪ねたとき、汚染が疑われる水を飲みました。しかし、祖母の手作りの治療薬のお陰で、体調不良にならずに済んだのです。それが今回のイノベーションのきっかけとなりました。興味を持ったShukla氏は、祖母の治療薬を研究し、自ら実験を行いました。その結果、この治療薬が効く理由、効果の再現方法、効力の増進方法を突き止めることができました。現在、Shukla氏はその知識を活かして、食品の腐敗を防ぎ、世界中の飢餓を救済しています。研究を始めたきっかけ、イノベーション、そして世界を変えたこと。Shukla氏の半生は、Bryce Dallas Howard監督によるショートフィルムの題材にもなりました。
Shukla氏は現在、米国で4つの特許を取得しています。また、2年ごとに開催される、世界最大のデザイン賞「INDEX Design to Improve Life Award」を受賞しています。
Shukla氏の製品は世界中の農家および家庭で使われており、The FRESHGLOW Co.はWhole FoodsやWalmartなどの大手小売業者と連携しています。Shukla氏はこれまでに『The New York Times』紙、『The Washington Post』紙、『Vogue』誌、『Oprah Magazine』誌、『Glamour』誌、ニュース番組「The Today Show」およびCNNで特集され、『Forbes』誌の「30 under 30 (30歳未満の30人)」や『TIME Magazine』誌の「5 Most Innovative Women in Food (食品業界で最もイノベーティブな女性5人)」の1人にそれぞれ選出されてきました。
Kavita Shukla氏については「世界知的財産の日2022」特設ユース・ギャラリーでも紹介しています。