WIPO日本事務所が世界知的財産の日記念イベント2024を開催
2024/05/10
2024年4月26日、WIPO日本事務所は、世界知的財産の日記念イベント2024を開催しました。4月26日の「世界知的財産の日(World IP Day)」を記念して、毎年、世界中で、様々なテーマに沿ったイベントが開催されます。今年のテーマは「知財とSDGs―イノベーションと創造力で築く地球の未来」でした。日本における記念イベントは対面での開催は、日本政府を代表する特許庁長官に加え、大阪・関西万博の共同座長、人権派弁護士としても注目される有名弁護士、知的財産戦略に注力する創業家出身の老舗企業のトップ、WIPO GREENパートナー企業のトップ等にご登壇を頂き、多くの参加者を前に、広い視点からSDGsや知的財産制度を語っていただいた。
「持続可能な開発目標」(SDGs)は、世界中の全ての人々にとってより良く、持続可能な将来を実現するための青写真であり、全17項目の目標について2030年までに達成することが目指されています。その達成のためには、多面的かつ複雑な課題を解決する必要がありますが、その過程では、イノベーションが不可欠であり、知的財産が大きく貢献できると考えられます。
そこで、今年の世界知的財産の日は、知的財産とSDGsの関係や、知的財産がどのようにイノベーションの促進につながるのかを考える機会となることが期待されていました。
日本における本イベントでは、知的財産とSDGsに関して、様々な視点からお話を伺うことで、これらがすべての人にとって重要なトピックであることを認識していただけるよう、日本国特許庁長官をはじめ、大阪・関西万博の共同座長、WIPO GREENパートナー企業の代表、法律事務所代表といった、多方面にわたりご活躍の皆様をお招きしました。
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基調講演では、以下のトピックについてご講演頂きました。
・大阪・関西万博共同座長の大﨑 洋様より、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の催事イベントのキーワードである“祭り”をテーマに、知的財産である、伝統的な文化的要素の保護・継承・創造の重要性についてお話頂きました。
・株式会社JBEC 代表取締役社長の堂脇 直城様より、自社のミッションである持続可能な水素社会の実現に向けた、研究開発や事業展開、それを支える知的財産戦略について、実例を交えてご紹介頂きました。
・アムール法律事務所 代表弁護士の大渕 愛子様より、SDGs浸透による人権意識の高まりと急速に変化する時代に合わせた知的財産のあり方について、現状や課題をお話頂きました。
また、WIPO日本事務所長の澤井と、老舗企業の代表による対談では、同社が知的財産権を有効活用することで、SDGs、社会の変化、グローバル化に対応していることについて、同社の歴史やトップの思いも交え、詳しく伺いました。
そして、会場ホワイエにおいては、知的財産とSDGsの関連事例やWIPOの取組を紹介する分かりやすいポスターの展示や、SDGsに貢献可能なテクノロジーの事例であるアバターロボットの設置、2025年の万博の公式キャラクター「ミャクミャク」の登場等も行われ、今年の世界知的財産の日のテーマについてさらに関心を高めていただく機会を提供しました。
イベントの来場者からは、「知的財産やイノベーションへの関心や理解が深まった」、「様々な分野の方々のお話を伺って知的財産とSDGsをより身近に感じることができた」といった声が寄せられました。
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