2021/07/22
2021年7月7日、WIPOは、知的財産(IP)制度への女性の参加に特化した定期会合の第二回目として、「複数の利害関係者のイニシアチブを探る(Exploring Multi-stakeholder initiatives)」を開催しました。
今回のセッションでは、政府、民間セクター、大学、市民社会組織など、専門知識や準拠集団が異なる様々な関係者を集めて、IPにおけるジェンダー・ギャップを埋めるための相乗的な解決策を構築し、実装するための取り組みについて検討が行われました。
セッションの冒頭、WIPO特許・技術部門事務局次長のLisa Jorgensonは、多くの利害関係者が参画する取り組みが具体化することでもたらされる重要な相乗効果を強調するとともに、それは女性の発明家やクリエイターの知的財産制度への参加を加速するために必要であると言及しました。また、現在我々が直面しているグローバルな課題に対応するために必要とされる創意工夫と創造性という莫大な資本を如何に逃してしまっているか、という点についても、最新の数値に基づき説明しました。
本セッションでは、在ジュネーブ国連及びその他国際機関ジブチ大使兼政府代表であるKadra Ahmed Hassan氏がモデレーターを務めました。Ahmed Hassan大使は、女性がイノベーションや発明に参加しようとするときに直面する複雑な障壁に対応するには、オープンな議論、様々なキープレイヤーとのパートナーシップや協力が最も重要であると強調しました。
各パネリストのプレゼンテーションで取り上げられた内容は以下の通りです。
本セッションのフルバージョンは、Webcastingからご覧いただけます。
第三回目のセッションでは、IPサービスの提供、設計、分析における優れた取り組みを紹介する予定です。WIPOでは、第三回目の会合において、オフィス、チーム、実務者により実践された優れた取り組みの事例を募集しています。ご興味のある方は、2021年8月31日までに、WIPO Development Agendaの応募フォームに取り組み事例など必要事項をご記入のうえ、ご提出をお願いいたします。(※言語は英語を含む国連公用語の6か国語となります。)
「知的財産のジェンダー・ギャップを埋める」をテーマにした共有セッションは、開発と知的財産に関する委員会(CDIP)の第22回目のセッションで決定され、WIPO総会でも承認されたことを受けて開催されています。セッションの開催は、メキシコの提案に基づいており、WIPO加盟国は、知的財産におけるジェンダー・ギャップを埋め、IPエコシステムに多くの女性が参加することの重要性を認識しています。セッションは、知的財産のジェンダー・ギャップに関する優れた取り組み、教訓、研究を共有し、意識を高め、ジェンダー・ギャップを埋めるための政策やプログラムに沿った解決策の両方を改善することを目的としています。
「知的財産のジェンダー・ギャップを埋めるー優れた取り組みの紹介(Closing the Gender Gap in Intellectual Property — Looking at Good Practices)」のセッションは2021年10月に開催いたします。日付については近日中に発表予定です。