加盟国数が100を達成:インドネシアがマドリッド制度に加盟

2017年10月2日

インドネシア政府がマドリッド協定議定書への加入書をWIPO事務局長に寄託しました。本加盟により、インドネシアはマドリッド同盟の100番目の加盟国となり、マドリッド制度は歴史的な瞬間を迎えました。

(写真:WIPO/BERROD)

インドネシア現地のブランドの名義人は、1月2日より、マドリッド制度を利用して、1つの国際出願で、制度の他の加盟国または地域で自身の商標を保護することができます。今回のマドリッド同盟への加盟により、インドネシアの企業は、米国やEU、中国そして日本などの輸入大国を含めた新たな市場に、より簡単な手続で参入することができるようになります。

同様に、外国企業などの商標名義人は、来年初め以降、グローバル市場のリーダーであり、G20参加国の中で上位5に入る経済成長を遂げているインドネシアで自らの製品の販売やサービスを提供する際、マドリッド制度を利用して同国での商標の保護の手続を行うことができるようになります。

インドネシアはマドリッド同盟に加盟するASEAN(東南アジア諸国連合)8番目の国となります。これにより、ASEANが掲げる、域内技術移転の促進及び知的財産権保護協力の万全な枠組みを介したイノベーションの進展という目標達成に向けてさらに前進していくことになります。

ビデオ:インドネシアの国際商標制度への加盟に立ち会うMr. Francis Gurry WIPO事務局長とMr. Yasonna H. Laoly 法務人権大臣。

現地の企業は他国へ輸出することにより、事業と利益を拡大することができるようになります。すべての中小企業が自身の商標を登録することを推奨します。

Mr. Yasonna H. Laoly 法務人権大臣

Dr. Yasonna Laoly 法務人権大臣により寄託された加盟書には、マドリッド協定議定書第5条(2)(b) (保護の拒絶通知期限の18ヶ月への延長)、共通規則第20規則(6)(b) (国際登録簿 のライセンスの記録がインドネシアにおいて効力を有しない) の各宣言が含まれています。

インドネシアの加盟により、マドリッド協定議定書は、100以上の加盟国を持つ5番目のWIPOが管理する条約 (WIPO条約パリ条約ベルヌ条約特許協力条約(PCT)と並ぶ) となります。

インドネシアにおける商標の保護

インドネシアの加盟により、世界中の商標の名義人に対して便利で経済的なソリューションを提供し、商標の国際的な保護を実現する重要な手段であるマドリッド制度の重要性はさらに高まります。

インドネシアで商標の保護を求める場合は、Global Brand Database から、現在インドネシアで登録されている87万件以上の商標を確認の上、国際登録の出願をしてください。

インドネシアの商標法及び手続方法については、 近日中にMember Profiles Databaseに掲載します。

国際商標の名義人であれば、WIPOが提供するe-Subsequent Designationのオンラインサービスにより、インドネシアの広大な消費者市場でも商標が保護されるよう、事後指定することもできます。手続が完了したら、その審査の進行状況はMadrid Monitorでご確認いただけます。

マドリッド制度について

マドリッド制度は、1つの国際出願でマドリッド制度の加盟国である最大116の領域の各国官庁・政府間機関に商標出願をすることを可能にするものです。

マドリッド制度の活用により、複数国に対する商標登録の出願手続や管理を簡単かつ効率的に行うことができるようになります。

現在、マドリッド登録部(Madrid Registry)では、改良を加えた一連のE-Servicesを利用することで、商標のライフサイクルを通じて、利用者により良いオンラインサービスを提供することを目指しています。詳細はこちらをご覧いただくかこちらまでお問い合わせください

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